| 秀作作品(21首) |
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たのしみは童女に返りし吾が母と日向に出でて綾取りする時
田中 絢子
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楽しみは夕日に伸びた影合わせ友と語らい下校するとき
工藤 裕加里 |
楽しみは溶接する時鉄材と真っ赤になってケンカする時
合田 一平 |
たのしみはいえのザリガニえさをやるもぐもぐごくんかみくだくとき
田島 遥奈 |
たのしみは夫と歩く夕暮れにそっと重ねた影を見るとき
伊藤 久美子 |
たのしみは通勤列車と並走す夜汽車の窓に夢馳せるとき
松原 幸隆 |
楽しみは復旧なりし鉄道に乗りて輝く青野ゆくとき
岸名 隆一 |
たのしみは見知らぬ街を独り行き暫し迷子になってみるとき
橋立 英樹 |
たのしみは蛍乱舞の里にいて孫の乗りたるバスを待つとき
土居 昭子 |
たのしみはバイクの音のふと消えて郵便受に耳澄ますとき
林 勲 |
たのしみは子との球投げ一歩ずつ月日経つごと離れて行くとき
村田 千賀子 |
たのしみはベランダごしに2時5分、飛行機雲が空分けるとき
今田 紗江 |
たのしみはさくら散りしく土の上地球ふみしめ孫の立つとき
河野 恵美子 |
たのしみは新緑の頃生まれ来る内なる我が子が腹を蹴るとき
保位 桜 |
たのしみは畑打ち終えて洗場に夕餉のにおいもれて来しとき
大嶋 俊子 |
楽しみは作って間もない巣箱から母呼ぶヒナの声を聴く時
柿本 大介 |
たのしみはだいこんおろす横に来ておろしますかと夫が言う時
仲下 慈 |
たのしみは同じ制服姿から素早く君を見つけ出すとき
野田 美和子 |
たのしみはおこりんぼだったおひさまがニコニコわらうあきになるとき
柏屋 かいと |
たのしみは鮭還る日を今日と決め三面川に妻と待つとき
阿部 昌彦 |
たのしみは夫の漁船の点す灯を幼き子らと浜に見るとき
小林 ゆき |