松平春嶽(慶永)

松平春嶽(慶永)

松平春嶽(慶永)

  • まつだいらしゅんがく(よしなが)
  • 生没:文政11年(1828)~明治23年(1890)
  • 御三卿の田安家に斉匡の8男として生まれ、11歳の天保9年(1838)越前松平家の養子となり、福井藩16代藩 主となった。当時、財政事情が極めて厳しかった福井藩において藩政改革に着手、厳しい倹約の奨励や財政整理などの 藩政を推進した。
    人材登用も積極的に行い、優れた人材は家柄に関わらず登用した。熊本からは横井小楠を招き、産業を起こして富国強 兵を図るという進歩的な考えを取り入れて藩財政の立て直しを図るなどの先見性をみせた。若い藩士を育成するため、 藩校明道館を創設し洋学教育を奨励するなど、教育の刷新も行った。
    また、異国船の出没によって、外国の動きを敏感に察知した春嶽は、西洋式の大砲を製造するなど国防策も積極的に取 り入れた。
    将軍継嗣問題では、井伊直弼らと激しく対立し、井伊が大老に就任すると、隠居・謹慎となって家督を養子茂昭に譲っ た。井伊の死後、文久2年(1862)政界に復帰し、政事総裁職に就任した。15代将軍徳川慶喜を補佐して、尊王 ・敬幕・開国の立場を守りながら、幕政改革や公武合体の推進などの国政の重要な役割を担った。
    明治政府でも要職を歴任したが、明治3年(1870)にはすべての公職を辞した。

関連史跡

【福井城址】

【福井城址】

所在地:福井市大手3丁目17

越前松平家の居城。
本丸を中心に4重の堀に囲まれた広大なものであったが、 現在は本丸と内堀のみが残されている。

【福井神社】

【福井神社】

所在地:福井市大手大手3丁目16

松平春嶽を祭神とする最後の別格官幣社。
境内の恒道神社には橋本左内、中根雪江、鈴木主税が祀られている。

【名勝養浩館庭園】

【名勝養浩館庭園】

所在地:福井市宝永3丁目12-1

越前松平家の別邸で、その書院建築と回遊式庭園は、江戸時代を代表する名園。

【福井市立郷土歴史博物館】

【福井市立郷土歴史博物館】

所在地:福井市宝永3丁目12-1

越前松平家に関する多くの資料を所蔵し、展示している。