福井城郭外の下級武士の町

【福井城郭外の下級武士の町】

【福井城郭外の下級武士の町】

所在地:福井市宝永1丁目15(松ヶ枝公園内)

福井城下では、外堀の内側に上中級の武家地があり、外側に町屋・寺社地があった。さらに、城下の外周には奉行や物頭配下の下級武士たちの住居が配置されていた。
城下の北東に当たるこの一角には、「御駕町(おかご)」「御旗町(おはた)」「御小人町(おこびと)」の町名がみえ、それぞれ、藩主の駕籠の者、軍旗の警護・飛脚、奥向きの小者の役にあった下級武士の居住地とされた。城下の北口の加賀口門(かがぐちもん)、北東の志比口(しひぐち)、奥平門(おくだいらもん)の界隈にも、御先手組、御普請組、作事組、郡組等の下級武士の町が配置されていた。
また、志比口には、城の北東鬼門の守りとして、天王社(てんのうしゃ)が祀られ、夏の祇園祭(ぎおんまつり)は城下を代表する風物詩だった。なお、同社は明治7年簸川(ひかわ)上町(現松本2丁目)に移り、簸川神社(ひかわじんじゃ)として今に至っている。