愛宕坂周辺史跡

 

 

【愛宕坂】

愛宕山遊楽寺松玄院、足羽神社への参道として開かれ、江戸時代後期に豪商松岡屋吉兵衛が私財を投じて笏谷石の石段に整備した。

戦後、コンクリート舗装となったが、平成12年に笏谷石段への景観復元工事が完了した。

 

 

 

【愛宕坂茶道美術館】

戦国時代の一乗谷朝倉氏における茶の文化や、茶道の歴史を紹介した常設展、茶道関連の美術等を紹介する企画展を行っている。平成11年開館。

 

 

【橘曙覧記念文学館】

幕末の歌人・国学者橘曙覧の旧宅「黄金舎」の跡地に平成12年開館。

曙覧の事跡を顕彰する展示の他、曙覧関係の資料を閲覧できる。

 

 

【虚空蔵寺】

明治初期に、機織技術のパイオニア、「福井織姫第一号」といわれ、繊維産業の発展に貢献した、細井順子ゆかりの寺。

 

 

【足羽神社】

継体天皇を祀る。

境内には橘曙覧が中心となって建立した継体天皇大世系石碑や、市指定天然記念物のシダレザクラ、モミジがある。

 

 

【横坂】

愛宕坂と百坂を結ぶ通路。

 

 

【百坂】

急勾配の階段坂で、愛宕坂に合流する。

 

 

【斎殿清水跡】

足羽神社の神水であり、昭和初期までは豊富な湧水で知られ、市民の納涼の場であった。

 

 

【旧足羽揚水ポンプ場(福井市水道記念館)】

大正13年頃の竣工で、福井市上水道の創設期の施設である。

西洋古典主義的意匠の貴重な近代建築である。

 

 

【橘曙覧歌碑】

福井県短歌人連盟による建立。

「はるにあけて先(まず)みる書(ふみ)も天地(あめつち)のはじめの時と読いづるかな」

 

 

【松岡屋吉兵衛石像】

江戸時代の足羽山は山頂の寺社への参詣者で賑わっていましたが、登山路である愛宕坂は、雨が降るとぬかるみ、人々は難渋しました。

城下立矢町(現: 足羽1丁目)の商人だった松岡屋吉兵衛は、寄付を募り、愛宕坂と百坂を石段とするために尽力しました。

石段には笏谷石が用いられ、文政11年(1828)に完成、

吉兵衛の業績を讃えるために、この石像が造られました。

作者は、銘文によると、加茂村(現: 加茂河原町)の石工、吉五郎です

 

 

【橘曙覧三女健子墓】

弘化元年(1844)天然痘により四歳で死去した橘曙覧三女健子の墓。

墓に彫られた曙覧の碑文は、悲しみに溢れ読む人の心をうつ。