橘曙覧門人であった野村淵蔵(恒見)のご子孫より令和5年度にご寄贈いただいた資料を中心にご紹介します。
野村淵蔵(恒見、1821-1909)は、福井藩高知席(上士)稲葉家の家臣でしたが、情報探索の能力に優れていたことから、細作(さいさく、密偵)として藩の諜報活動に関わり、嘉永7年(1854)のペリー来航時には現地の様子を詳細に伝え、将軍継嗣問題では橋本左内の指揮をうけて行動しました。
また、橘曙覧に和歌や国学を学び、親交が深かった人物です。
明治維新後は、茶人として福井の門下生を指導しました。
野村家には、多数の資料が残されていたため、橘曙覧の遺墨や国学・和歌に関する書幅、短冊、屏風などを当館にご寄贈いただき、そのほかは福井県文書館に寄贈されました。
前期展では、当館に寄贈された新収蔵資料とともに野村淵蔵の活動や曙覧との関係をご紹介します。